私が学校図書館で働き始めたとき、司書資格を持っていませんでした。会社で研修を受けたり、上司に教えを乞うたり、学校司書向けの本を読みながら、何とか毎日の仕事をこなしていたと思います。
ただ、仕事が楽しくなり、先生や子どもたちから、「図書の先生!」「本の専門家なんですね。」と言われ始めた頃には、やや後ろめたい気持ちになってきました。「ごめんなさい、私、ほんとは、専門家じゃないんです・・・。」と思ってしまうわけです。
こんな気持ちで仕事を続けるのも嫌になり、子育て中でも、働きながら資格取得をめざせる、通信課程で司書資格を取得しよう!と思い、近大通信課程を選びました。
一番の決め手は、一度もスクーリング授業を受講しなくても資格取得可能、というところでした。さらには、図書館実習もしなくてよいと知り、近大通信課程に決めました。
小学生や中学生の子どもがいると、週末に学校行事や習い事があったり、急に発熱したりと、スクーリングは難しそう。ましてや、数日間、公共図書館に通うことになる図書館実習は、迷惑をかけてしまう可能性もある。
ということで、家にいながらにして、全ての科目を受講できてしまう、近大の通信課程は、今の自分にはベストの選択だと考えたのです。
結果として、正解でした。テストの日の午前中に学校行事があったときには、急いで帰宅し、午後に自宅でテストを受けられました!
特に現在のコロナ禍では、自宅で全て受講できることのメリットは、さらに大きいと思います。
こうして、相当意気込んで、通信課程の受講を始めたのですが、これが思った以上に時間がかかりました。1年での資格取得を目指していましたが、結局、1年半と少し、かかってしまいました。これには、理由があり、自分自身のレポート提出が遅くなりがちだったこともありますが、提出したレポートの結果がなかなか出ないということも大きいです!これは、ものすごくもどかしいです。テストは、合格しているのに、ずっとレポート結果が出ないということもありました。
そんなこともありましたが、司書資格を取得した今では、全部いい思い出です。
そして、司書資格取得前と取得後では、仕事に対する考え方が、変わりました。
取得前は、ただひたすら頼まれたこと、やりなさいと言われたことをこなすだけだったのが、取得後は、自分がやろうとしている仕事の理由を考えるようになりました。何のためにこの展示を、この読み聞かせをするのか、それが子どもたちや先生にどんなメリットを提供できるのか、というふうにです。こうしたことを考えながら仕事をしていると、先生や子どもたちからの質問に、きちんと答えることができるようになります。私が行っていることには、こうした理由がある、ということを知ってもらえると、相手から信頼を得ることができるということもわかってきました。信頼できない人が勧める本なんて、読みたくないですものね。レファレンスには信頼関係が必要。これも児童サービス論で学んだことです。
もし、まだ資格なしで図書館業務をされている方がいらしたら、ぜひ取得をおすすめしたいです。仕事に奥行きがでて、楽しくなります。ゆっくりでも、諦めない限りは、必ず取得できます。
頑張りましょう!!心から、応援しています。
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